「プラチナは錆びない」「プラチナジュエリーを身に着けていたら錆びた」と見聞きしたことがあり、どちらが正しいのか疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、プラチナは錆びるのか・錆びないのかに対する疑問にお答えします。また、プラチナジュエリーの着用を避けたほうがよいシーンやきれいな状態で維持するポイントもご紹介しています。ぜひご参考にしてください。

プラチナは錆びる？錆びない？

プラチナのジュエリーなどを所有している方、もしくはプラチナの購入を検討中の方の中には、「錆びるのか・錆びないのか」と気になっている方もいるはず。結論からいうと、プラチナは錆びません。
なぜなら、プラチナは「耐蝕性（たいしょくせい）」に優れている素材だからです。耐蝕性とは、腐食や錆びに強いことを意味します。この性質により、さまざまな成分が含まれる温泉にプラチナを浸しても錆びる心配はないのです。

ただし、注意したいのが「プラチナ以外の貴金属が含まれている場合は錆びる可能性がある」ということ。たとえば、ジュエリーで主に使用されてる「Pt950」のプラチナの純度は95%です。残りの5%は、ほかの貴金属で構成されています。
そのため、プラチナ自体が錆びることはありませんが、ほかの貴金属の影響により錆びてしまうことがあるのです。

では、具体的にどのような貴金属が錆びやすいのでしょうか。また、反対にどのような貴金属が錆びにくいのでしょうか。錆びやすい・錆びにくい貴金属は以下の通りです。

プラチナを購入する方は、どの貴金属が含まれているのか確認してから選びましょう。

プラチナが錆びるのを防ぐ！着用を避けたほうがよいシーン

ほかの貴金属が含まれたジュエリーを身に着ける際は、きれいな状態を維持するためにも錆びるのを防がなければなりません。そこで以下では、着用を避けたほうがよいシーンをご紹介します。

温泉・お風呂に入るとき

プラチナジュエリーの着用を避けたほうがよいシーンには、「温泉・お風呂に入るとき」が挙げられます。
温泉にはさまざまな成分が含まれています。その成分によって銀や銅などの貴金属が化学反応を起こし、錆びてしまうのです。
お風呂の際は、水だけでは錆びません。しかし、使用するシャンプーや割金として用いられている貴金属の相性により、錆びてしまうことがあります。
そのため、温泉・お風呂に入るときはプラチナジュエリーを外しておくのが無難です。

洗剤を使用するとき

プラチナジュエリーの着用を避けたほうがよいシーンには、「洗剤を使用するとき」も挙げられます。
洗剤でも気をつけなければならないのが、アルカリ性や酸性の洗剤です。プラチナジュエリーにアルカリ性や酸性の洗剤が付着すると、化学反応を起こす可能性があります。そのため、洗剤を使用する際は外すようにしましょう。

汗をかきやすいとき

「汗をかきやすいとき」もプラチナジュエリーの着用を避けるのが無難です。
なぜなら、汗に含まれる成分と貴金属が化学反応を起こすからです。運動をする際は特に汗をかきやすいので、プラチナジュエリーを外しておきましょう。また、暑い時期も汗をかきやすいので気温が高いところにいる間は外しておくのがおすすめです。

化粧品を使用するとき

プラチナジュエリーの着用を避けたほうがよいシーンには、「化粧品を使用するとき」もあります。
使用する化粧品によっては、化学成分が含まれています。この化学成分がプラチナジュエリーに付着することで化学反応を起こし、錆びる可能性があるのです。錆びるのを防ぐためにも、化粧品を使用する際はプラチナジュエリーを外すようにしましょう。

プラチナをきれいな状態で維持する5つのポイント

プラチナをきれいな状態で維持するためにも、以下の5つのポイントを押さえておきましょう。

1.こまめにお手入れする

「プラチナジュエリーをよく身に着ける」という方は、こまめにお手入れするのがおすすめです。
たとえば、プラチナジュエリーを着用していて汗をかいたときは、外してから柔らかい布で汗を拭き取りましょう。常時身に着けている方は、家事をする際や入浴の際などプラチナジュエリーを外すタイミングに合わせて、柔らかい布で拭くのがおすすめです。
プラチナジュエリーを1日に1回布で拭き取るだけでも、きれいな状態を維持しやすくなります。

2.錆びたときはレモン汁を使用する

プラチナジュエリーが錆びたときは、レモン汁を使用するのがおすすめです。
レモン汁には、貴金属の錆びを分解できる「酢酸」が含まれています。そのため、レモン汁を使用すれば錆びを目立たなくさせることができます。
レモン汁で錆びを落とす方法は以下の通りです。

まず、プラチナジュエリーを容器に入れます。次に、プラチナジュエリー全体が浸るくらいレモン汁を入れ、5〜10分程度浸けておきます。最後に、きれいな水で洗い流し柔らかい布で水分を拭き取ればお手入れ完了です。

なお、真珠やエメラルドなど酸に弱い宝石もあるので、レモン汁を使用しても大丈夫かお手入れ前に確認しておきましょう。

3.黒ずみには重曹を使用する

プラチナジュエリーが黒ずんでしまったときは、重曹を使用しましょう。
重曹を使用したお手入れ方法は以下の通りです。

容器の内側にアルミホイルを敷き、その上にプラチナジュエリーを置きます。そこに重曹を入れ、プラチナジュエリー全体が浸るくらいお湯を注ぎます。5分程度浸け置きしたら、きれいな水で洗い流します。最後に、柔らかい布で水分を拭き取ればお手入れ完了です。

重曹には油を分解する働きがあるため、プラチナジュエリーに付着した皮脂を落とすことができます。また、アルミホイルを使用すれば、黒ずみの原因である硫黄をアルミニウムに引きつけられるので、黒ずみが落ちやすくなるのです。

4.個別で保管をする

プラチナジュエリーをきれいな状態で維持するためには、個別で保管することも大切です。
ほかのジュエリーと一緒に保管するとぶつかり、傷がつく可能性があります。傷がついた場合は研磨で表面を削らないといけなくなってしまうほか、場合によっては傷を消すことができません。きれいな状態を維持することが難しくなってしまうので、保管する際も注意しましょう。

5.プロにクリーニングを依頼する

プラチナジュエリーの汚れが気になる場合は、プロにクリーニングを依頼するのも一案です。
自分では落とせない汚れもプロならきれいに落としてくれるほか、適切な対応により地金や宝石などを傷める心配もありません。

プラチナが錆びる原因を知っていつまでもきれいな状態を維持しよう

プラチナ自体は錆びることはありませんが、その製品に含まれているほかの貴金属が原因で錆びることがあります。そのため、どの貴金属が含まれているのか確認してからプラチナを購入しましょう。
もし購入したプラチナジュエリーが錆びてしまったら、今回ご紹介した方法でお手入れしてみてください。