上品な白銀色の輝きが特徴的なホワイトゴールドは、ジュエリーの素材として人気です。さらに近年は金の価格が高騰していることもあり、資産運用にも用いられています。

そこでこの記事では、ホワイトゴールドの概要について言及したうえで、変色する原因や変色させないための方法をご紹介します。現物資産や日常使いするジュエリーとしてホワイトゴールドを所有している方は、ぜひご参考にしてください。

ホワイトゴールドの特徴とは？

ゴールドなのに白銀色に輝くホワイトゴールドには、銀やパラジウム、ニッケルなどの白銀系金属が割金として配合されています。配合されている割合は製品によって異なりますが、18金のホワイトゴールドなら約75％が純金で残りの約25％が割金、14金のホワイトゴールドの場合は約58％が純金で残りの約42％が割金ということになります。純金の割合が高くなるほど金としての価値は高くなりますが柔らかく傷がつきやすくなり、純金の割合が低くなるほど金としての価値は低くなるものの硬く傷がつきにくくなるのです。

白銀色と聞くとプラチナをイメージする方もいますが、プラチナとはまったくの別物です。ホワイトゴールドはプラチナよりも着け心地が軽く、明るい色をしています。落ち着いた上品な色合いをしていて、どのような肌にもよく馴染むのが特徴です。

そんなホワイトゴールドは、ネックレスなどのアクセサリーや腕時計だけでなく、婚約指輪や結婚指輪などのブライダルジュエリーにも用いられています。同じホワイトゴールドでも、ブランドごとに銀やパラジウムの配合比率が異なり、色合いや風合いが変わってくるのも特徴のひとつといえるでしょう。

ホワイトゴールドが変色する原因

純金は変色しづらい金属ですが、割金が配合されたホワイトゴールドは経年変化によって変色することもあります。以下では、ホワイトゴールドが変色する主な原因をご紹介します。

表面のメッキの剥がれ

ホワイトゴールドは白い輝きを出して傷・変色を防止するために、ロジウムメッキが施されていることが多くなっています。しかし、使用しているうちに摩耗して表面のロジウムメッキが剥がれることで、地金が出てきて変色していると感じることがあるのです。

割金の酸化

ロジウムメッキが剥がれたあと、銀やパラジウムなどの割金が空気中の酸素に反応して酸化（化学変化）することによって変色することがあります。割金として配合されている銀は酸化によって変色しやすい性質があるため、純金の割合が少ないジュエリーだと、ロジウムメッキが剥がれたあとに銀が酸化した影響で変色して見えることがあるでしょう。

汚れている

単純に汚れが付着することで変色しているように見えることもあります。この場合は金属自体が変色しているわけではないため、汚れを拭き取ることで輝きが戻ります。

ホワイトゴールドを変色させない方法

変色はさまざまな原因で起こるため、どれくらいの年数が経てば変色するのかは一概にはいえません。
いつまでも綺麗な状態を保つためにも、以下の方法でできる限り変色を防ぎましょう。

使用後は汚れを拭き取る

最も手軽に変色を防ぐ方法として挙げられるのが、汚れをしっかりと拭き取ることです。
身に着けたジュエリーには、汗や皮脂、化粧品の油分などが付着したままになっています。放っておくと変色の原因となるため、着用後はしっかりと汚れを拭き取るようにしましょう。
このとき、強く擦りすぎたり研磨剤入りのクロスを使用したりするとロジウムメッキが剥がれる原因となるため、ジュエリー専用の柔らかいクロスやメガネ拭きなどを使うとよいでしょう。

定期的に中性洗剤を使ってお手入れをする

汚れを拭き取るだけの日常的なお手入れでは細かいところに入り込んだ汚れを落とすことができないため、定期的に中性洗剤を使ってお手入れを行うのがおすすめです。

まずは洗面器やコップなどにぬるま湯を入れて、中性洗剤を数滴垂らしたらジュエリーをそこに浸します。汚れが浮いてきたら柔らかいブラシで優しく擦り、ぬるま湯で十分にすすいで水分をしっかりと拭き取れば完了です。
ジュエリーにあしらわれている宝石によっては水や中性洗剤を使ったお手入れができないこともあるため、お手入れの前に確認しておきましょう。もし自分でお手入れができない場合は、ジュエリーショップへクリーニングに出すことをおすすめします。

入浴時には外す

洗浄力の高いシャンプーやボディーソープの成分が変色の原因になることがあるため、変色を防ぐためにも入浴時には外しておくようにしましょう。とくに、温泉の成分は変色の原因になるため注意が必要です。もし身に着けたまま入浴してしまった場合、シャンプーなどの成分が付着したままだと変色の原因となるため、しっかりとすすいで洗剤の成分を洗い流すようにしてください。

変色したホワイトゴールドは元に戻せるのか？

上述したように、ホワイトゴールドは経年変化や化学反応により変色する可能性があります。
もしホワイトゴールドのジュエリーが変色してしまった場合、購入したジュエリーショップや貴金属修理専門店などでロジウムメッキをかけ直してもらうことで、購入当初のような美しい輝きが戻る可能性があります。
自身で輝きを取り戻そうと研磨剤入りのクロスなどで磨くと、さらにロジウムメッキが剥がれて変色の範囲が広がる可能性があるため、自身で磨くのは避けるようにしてください。

このほか、もし変色してしまった場合、金としての価値が下がるのか気になる方もいるでしょう。
結論からいうと、買取価格に影響を与える可能性があります。というのも、金は含有量や割合によって価値が評価されるため、基本的に変色しても金の含有量や割合自体は変化しません。しかし、ホワイトゴールドは白銀色の色合いが美しい金属であるため、変色の度合いによっては輝きが失われてしまい買取価格に影響を与えることがあるのです。

変色して身に着けることができなくなる前に、現金化するというのも一案です。

ホワイトゴールドの変色を防いで現金化に備えよう

ホワイトゴールドのジュエリーは、落ち着いた上品な色合いが人気です。割金として銀やパラジウム、ニッケルなどの白銀系金属が配合されていることもあり、取り扱い方によっては変色する恐れがあります。変色によって現金化する際の価格に影響を与えることもあるため、こまめなお手入れは欠かせません。大切なジュエリーを長く使い続け、現金化に備えるためにも、今回ご紹介した変色する原因と変色させない方法も覚えておくことをおすすめします。