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金・資産運用の買取について
Gold
ジュエリーや資産として高い人気を誇る金。絶えず産出され続けるものだと思っている方もいますが、実は埋蔵量はそれほど多くありません。
地球上には限られた量の金しか埋蔵されておらず、近い将来に掘り尽くされるともいわれているほどです。
そこで今回は、金の採掘量や世界で金が採掘されている場所、主な採掘方法・採掘した金を取り出す方法などをご紹介します。安定した価値を誇る金を資産として保有したいとお考えの方は、ぜひご一読ください。
まずは金の採掘量から見ていきましょう。
金は昔から希少価値の高い金属として世界中で愛されていますが、現在地球上にどれくらいの金が残っていて、これまでどれくらいの金を採掘してきたのか知っているという方は少ないでしょう。
これまでに採掘された金の総量は約190,040トン。国際基準プールの約4杯分といわれています。
地球に埋蔵されている金は約54,000トン程度とされているため、近い将来には地上にある金を再利用する以外に方法がなくなるともいわれているのです。
金の採掘量が多いのは、中国やオーストラリア、ロシアのほか、アメリカや南アフリカ、ペルー、カナダなど。
外務省が発表した「金の産出量の多い国ランキング」によると、2022年の年間産出量は中国が330トンともっとも多く、次いでオーストラリアとロシアが320トン、カナダが220トン、アメリカ合衆国が170トンとなっています。
日本国内でも金は採掘されています。実際にこれまで、火山がある温泉地や河川、海底の鉱石から採掘されてきました。
具体的な採掘場所としては、鹿児島県の菱刈鉱山や新潟県の佐渡金山、福島県の高玉金山、大分県の鯛生鉱山、北海道の鴻之舞金山などです。
1900年代には福島県の高玉金山、大分県の鯛生鉱山、北海道の鴻之舞鉱山を「三大金山」と呼んでいました。
しかし、徐々に採掘できる金は少なくなり、現在商業的に採掘されているのは鹿児島県の菱刈鉱山のみとなりました。そのため、近年は国内での金の産出量は大きく減少しています。
では、金はどのような方法で採掘されるのでしょうか?
以下では、現在でも金の採掘が行われている鹿児島県の菱刈鉱山で実施されている「含水爆薬」の手順をご紹介します。
まず、採掘する場所にたくさんの穴を開け、爆薬を埋めます。
次に爆薬を爆発させて鉱脈を崩したら、砕かれた鉱石を回収します。回収した鉱石は鉱石処理場に運ばれます。
まだ大きな状態の鉱石を、手のひら大に砕き選別します。選別は機械、または人の手によって行われます。
選別を終えた鉱石を金の加工場へ輸送します。その後、金属の製錬工程を経て、純度99.99%の純金になります。製錬とは、鉱石の中から金を取り出す工程のことです。
取り出した金からさらに純度の高い金を取り出す工程を「精錬」といいます。
このほか、金の採掘方法としては、選鉱鍋や選鉱台を使って砂金を取り出す方法や地表から鉱脈に向かってうずまき状に土を掘っていく露天掘り、高圧水をかけて土砂を水路に落として金を採取する水圧掘削法、地表から縦に穴を掘って横に坑道を伸ばしていく坑内採鉱法、岩を爆破してから大量の流水を利用する硬岩探鉱法などがあります。
先述した通り、鉱脈から採掘した金鉱石はそのままでは金として使えません。
さらに、金鉱石に含まれている金はごく僅かなため、大量の金鉱石からさまざまな方法を使って金のみを取り出す必要があります。
金鉱石から金を取り出す方法は国や地域によって異なりますが、主に以下の4つの方法が用いられています。
大きな工場では、主に銅の溶鉱炉を使って金を取り出しています。現在の主流となっており、安全かつ低コストで金が採取できる方法です。
金鉱石と銅鉱石を一緒に溶鉱炉へ入れると、金や銀、銅が一緒になります。そこからまず銅のみを取り出し、再び溶かして銀を取り出したら、仕上げに電子分解で金を取り出すことができるのです。
水銀を使ったアマルガム法は、粉砕した金鉱石と水銀を混ぜて金を取り出す方法です。
金鉱石と水銀を混ぜて粉砕して、アマルガム合金を作ります。そこからアマルガム合金を加熱して、水銀を蒸発させて金を取り出す仕組みです。
ただし、この方法は水銀による汚染のリスクが高いため、現在利用しているのは南アフリカなどのごく一部の国・地域のみとなっています。
粉砕した金鉱石に青化ソーダや青化カリを混ぜて金を取り出す方法です。
砕いて水を加えて泥状にした金鉱石に青化ソーダ溶液を加えると、溶液の中に金と銀が溶け出します。その液体を濾過した液体に亜鉛粉末を加えることで金と銀が分離して、金が取り出せるのです。
青化法は金が多く含まれている金鉱石によく用いられる方法ですが、使用する溶液が人体や環境を汚染する可能性があります。
粉砕した金鉱石を鉛に入れて溶かして金を取り出す方法です。
細かく砕いた金鉱石を鉛と一緒に炭火で溶かして鉛合金を作ります。
その後、灰を敷き詰めた容器に鉛合金を入れ、空気を送りながら加熱すると鉛などの金属が酸化して灰に染み込み、金と銀のみが残ります。
仕上げに金銀吹き分け法や焼金法により金と銀を分けて、金の純度を高めます。
この方法は古くから行われてきた方法で、江戸時代の日本でも行われていました。
金鉱石からは大きな金の塊がとれると思っている方もいるでしょう。
しかし、実際は金鉱石に含まれている金の量はごくわずかで、1トンの金鉱石から取り出せるのはわずか数g程度、具体的にいうとリング1つ分しかとれないといわれています。
先述したように、これまでに採掘された金の総量は約190,040トンで、地球に埋蔵されている金は約54,000トンといわれていることを考えると、金は大変貴重な金属であることがわかります。
近年、資産として注目を集めている金。世界的需要は高くなり続けているものの、その埋蔵量は限られていることから、今後は金のリサイクルも重要視されています。
そのため、「今後、金の購入を考えている」「現在保有している金を現金化したい」とお考えの方は、慎重に検討することをおすすめします。