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小判の価値はどれくらい?種類によって異なる小判の価値をチェックしてみよう

小判の価値はどれくらい?種類によって異なる小判の価値をチェックしてみよう

日本では、長い歴史のなかで金を用いたさまざまな小判が用いられてきました。

時代によって用いられた小判は異なり、実にさまざまな種類の小判が存在しています。

そこで今回は、小判の価値を解説するとともに、時代の流れとともに変化を続けてきた小判の種類についてご紹介します。

小判の価値を知る前に!日本初の小判誕生はいつ?

小判の価値を知る前に!日本初の小判誕生はいつ?

冒頭でも言及した通り、日本では昔から金を用いた小判が貨幣として流通していました。

そもそも小判とは、貨幣の一種で金額はすべて1両。金の塊を叩いたり伸ばしたりして作られていました。

そんな小判の種類は1つではなく、時代の流れとともに変化しさまざまな種類が存在しています。

では、小判はいつ誕生したのでしょうか。

日本で初めて小判が作られたのは760年ごろといわれています。

もっとも古いものは「開基勝宝(かいきしょうほう)小判」と呼ばれ、国の重要文化財として東京国立博物館で保管されています。

小判のレプリカも存在

小判はかなり貴重なものであるため、種類によって価格は異なりますが、基本的に高値で取引されます。そのため、レプリカも存在しています。

「レプリカは価値がない」と思われがちですが、その価値は0円〜数万円。本物の金が使用されているものもあるため、「価値がない」とは言い切れないのです。

さらに、観賞用や記念品として精巧に作られたレプリカは、芸術作品として評価されることもあり、その場合は高値で取引されることがあります。

金の価値が知られるようになり小判が流通

「開基勝宝小判」が作られたのは760年ごろだといわれていますが、当時はまだ小判が流通しているわけではありませんでした。

金の価値が知られ小判が流通するようになったのは、戦国時代になってからだといわれています。

当時流通していたのは主に小判で、大判は贈答用として用いられていました。

というのも、小判と大判では金の含有量が異なるからです。小判は金に銀を混ぜた合金であり純度がやや低いのに対して、大判は金の純度が高い傾向にあります。

さらに、大判のほうがサイズが大きいことから、金の使用量も大判のほうが多く、小判よりも価値があるものとされてきました。

そのため、流通量は大判よりも小判のほうが多くなっています。

小判の種類と価値/h2>

では、これまでの長い歴史のなかでどのような小判が流通してきたのでしょうか。

駿河墨書小判

駿河墨書(するがすみがき)小判は文禄4年に発行されました。日本で作られた小判のなかでもっとも古いものの1つといわれています。

駿河墨書小判には大判と小判があり、小判には「京目壱両駿河」と書かれています。

金の純度は約84%と高く、存在している数が少なく非常に貴重なため、高値で取引されている傾向にあります。

本物で状態がよければ1,000万円を超えることもあるようです。

武蔵墨書小判

武蔵墨書(むさしすみがき)小判は表面に「武蔵」の文字が書かれています。

先述した駿河墨書小判と同様、日本で作られた小判のなかでもっとも古いものの1つで、このあとに流通する小判の原型になったといわれています。

金の純度も駿河墨書小判と同じく約84%で、もともと製造された枚数が少ないことから、本物で状態がよければ1,000万円を超えることもあります。

慶長小判

慶長(けいちょう)小判は慶長6年に発行されました。

江戸幕府が初めて発行した貨幣で、金の純度は約84%。鋳造地が複数あり、「駿河座」「京座」「江戸座」などの刻印がありますが、どれも価値はほぼ同じです。

小判の状態により10万円〜200万円といわれています。

元禄小判

元禄(げんろく)小判は元禄8年に発行されました。

金の採掘量が減ったことにより、慶長小判と比較すると金の純度が約57%と低くなっています。

そんな元禄小判は刻印の文字により価値が異なります。

裏面に書かれている「元禄」の「元」のハネが短いものを「短元」、長いものを「長元」といい、長元は30万円〜200万円、短元は50万円〜250万円です。

宝永小判

宝永(ほうえい)小判は宝永7年に発行されました。

先述した元禄小判は金の純度が低く、耐久性に問題があったことから、宝永小判は慶長小判と同等(約84%)まで金の純度を高めて作られました。

大きさは慶長小判の半分ほどでこれまでの小判と比較すると小さめではありますが、金の純度が高いことから高値で取引されています。

正徳小判

正徳(しょうとく)小判は正徳4年に発行されました。金の純度が武蔵墨書小判に近いことから、「武蔵判」と呼ばれることもあります。

わずか数カ月という短期間しか生産されなかった小判ですが、発行枚数が少なく金の純度も高い傾向にあるため、50万円〜200万円で取引されています。

享保小判

享保(きょうほう)小判は正徳小判と同様、正徳4年に発行されました。

金の純度を高めるために製造が開始されましたが、金の産出量が減っていたため、宝永小判や元禄小判を利用して作られました。

そのため金の純度は約86%とやや高いものの、流通量が多いため状態がよいものでも60万円ほどです。

元文小判

元文(げんぶん)小判は元文元年に発行されました。

宝永小判や元禄小判を使って享保小判を作ったことにより、市場全体で小判の流通量が減り、不況となった影響で誕生したそうです。

そのため、享保小判と比較すると金の純度が約66%と低くなっています。

そもそも市場での小判の流通量を増やすために誕生したため、現存する枚数が多く、状態のよいものでも30万円ほどになっています。

文政小判

文政(ぶんせい)小判は文政2年に発行されました。江戸時代に発行された小判のなかでも金の純度が約56%と低く、10万円〜30万円程度で取引されています。

しかし、献上用や状態がよいものは100万円を超えることもあるようです。

天保小判

天保(てんぽう)小判は天保8年に発行されました。これまで手作業で延金されていましたが、初めてローラーにより延金された小判です。

しかし、金の純度は約57%と低く、発行枚数も多いため10万円ほどと価値は低めです。

安政小判

安政(あんせい)小判は安政6年に発行されました。小判の海外流出を抑止するために金の純度を約57%と低くして、サイズも小さくした小判です。

しかし、アメリカの反対により3カ月で製造停止となり回収され、流通量も現存枚数も少なくなっています。

そのため、金の純度は低いものの希少価値が高いため、20万円〜100万円と高値で取引されているようです。

万延小判

万延(まんえん)小判は万延元年に発行されました。

日本最後の小判といわれていますが、金の純度は約57%と低くサイズも小さいため、状態がよくても数万円程度となっています。

価値ある小判を見分ける方法

上述したように、一言で「小判」といってもさまざまな種類があります。

どれも価値がある小判ですが、レプリカや偽物などもあるため、価値のある小判を見分ける方法を押さえておくようにしましょう。

磁石を使う

小判の主成分である金は磁石に反応しません。さらに割金で用いられる銀も磁石に反応しないため、もし磁石を近づけてくっつく場合は鉄などのほかの金属を含んでいる偽物の可能性があります。

ただし、金や銀以外にも磁石に反応しない金属はあるため、磁石にくっつかないからといって本物であるとは限りません。あくまでも価値のある小判を見分ける方法のひとつとして、参考程度にしてください。

重量をはかる

基本的に、価値ある小判は重さが統一されています。

本物と偽物では重さが異なるケースがあるため、価値がある小判かどうか判断に迷った場合は重さをはかってみるとよいでしょう。

ただし、近年は重さまで精巧に真似した偽物も存在するため、この方法も小判を見分ける方法のひとつとして参考程度にしてください。

刻印などを確かめる

小判にはさまざまな刻印が施されています。

刻印の組み合わせなどを調べて、本来存在しないはずの組み合わせになっている場合は偽物である可能性が高いといえるでしょう。

金・プラチナ売買をするなら小判の価値を知っておこう

金・プラチナの売買アイテムのひとつとなっている小判には、今回ご紹介した通り非常にたくさんの種類があります。

どの小判にどのような特徴・価値があるのかを覚えておくのは難しいため、今回ご紹介した価値ある小判を見分ける方法を覚えておくとよいでしょう。

ただし、どの方法も小判の価値を断定するものではないため、不安な場合は専門の業者に査定を依頼することをおすすめします。

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