「金製品かと思ったらほかの素材が使用されていた」という経験はありませんか？
なかでも純金（K24）と間違えやすいものとして、「24KGP」というものがあります。この24KGPは純金とよく似ていますが、実はまったくの別物です。

そこで今回は、純金（K24）と24KGPの違いや見分け方についてご紹介します。24KGPを純金と間違えないようにチェックしておきましょう。

金製品に刻印されている「24KGP」とは？

「24KGP」と刻印されている金製品を見たことがある方もいるでしょう。
24KGPとは「24金のgold plated」の略で、「gold plated」はメッキを意味しています。

そもそもメッキとは、電気分解や化学反応を利用して、材料の表面に金属の薄い膜を付着させる処理のことです。24KGPはメッキとはいえ金を使用しているため、見た目は金によく似ています。
しかし、金が使用されているのはごく少量なので純金ではなく、金としての価値はほとんどありません。
ただし、ブランド品の場合やダイヤモンドなどの宝石を使用している場合は、ブランド品として、またはジュエリーとして価値がつく可能性はあります。「24KGPはすべて価値がない」というわけではないため覚えておきましょう。

そんな24KGPは主に、銀や銅などのコーティングとして用いられていて、金メッキ製品と呼ばれています。
純金でできた製品は変質や変色がしづらく美しい状態を保つことができますが、24KGPは純金ではないため、保管方法や使用方法によっては金メッキが剥がれてしまうことがあります。取り扱いには注意が必要です。

24KGPが使用されているもの

では、24KGPが使用されている製品には、どのようなものがあるのでしょうか？

24KGPが使用されている製品としては
・ジュエリーやアクセサリー
・インテリアの装飾部分
・引き出物や縁起物などの金杯
・食器
・仏具
などが多くなっています。

金メッキを施すことにより、「製品がきれいに見える」「サビや変色が抑えられる」「純金よりも強度が高くなる」「純金よりも安価」などのメリットが得られます。

なお、金の種類やそれぞれの特徴などについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。併せてご確認ください。

金にはさまざまな種類がある！資産運用するなら押さえておきたい基本知識

純金と24KGPの見分け方

純金と24KGPはよく似ているため、見た目だけでは間違えてしまうことも……。「純金だと思っていたのに金メッキだった」ということを避けるためにも、純金と24KGPの見分け方を覚えておくとよいでしょう。純金と24KGPを見分け方としては、以下のような方法があります。

刻印を確認する

ほとんどの金製品には刻印があります。そのため、刻印を確認することで純金と24KGPを見分けることが可能です。純金は「K24（24K）」、金メッキは「24KGP」と記載されているため、まずは刻印を確認しましょう。
しかし、なかには刻印がない金製品もあります。その場合は、ほかの方法で見分けなくてはなりません。

大きさと重量をはかる

純金と24KGPでは重量が異なるため、計量器で大きさと重量をはかることで見分けることができます。
金属の中でも重量がある金は、1立方cmあたり約19.3g。大きさに対してずっしりとした重さがあるのが特徴です。一方金メッキの場合は純金の使用量が少なく、ほかの金属も金よりは軽いため、重さを感じづらくなっています。
そのため、計量器で製品の大きさや重量をはかり、金の重量よりも軽い場合は金メッキである可能性が高いといえます。
ただし、小さなジュエリーなどは重量の差がわかりづらい可能性があるため、ほかの方法を試しましょう。

磁石への反応の有無を確認する

純金は磁石に反応しないため、もし磁石を近づけて反応する場合は金メッキの可能性が高いといえます。ただし、純金以外の素材でも磁石に反応しないものはあるため、磁石に反応しない＝純金と決めつけるのは避けたほうがよいでしょう。
刻印を確認する方法、または大きさと重量をはかる方法などと組み合わせて見分けることをおすすめします。

査定に出す

刻印や重量の確認、磁石への反応の有無では純金と24KGPの見分けがつかないという場合は、貴金属の査定を行っている買取専門店へ査定に出すのも一案です。貴金属の買取専門店では、非破壊検査で金属を傷つけずに純度を調べることができます。ほとんどの買取専門店が査定は無料で行っているため、複数の店舗に査定をしてもらい、純金か24KGPか判断するのもよいでしょう。

なお、純金の特徴や純度を調べる方法などについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。併せてご確認ください。

純金とは？それぞれの品位の特徴や主な用途、純度を調べる方法を解説！

24KGPのお手入れ方法・注意点

まるで純金のような輝きを持つ24KGPは、使用方法や保管方法によって金メッキが剥がれてしまうことも……。いつまでも美しく保ち続けるためにも、正しい方法でお手入れを行いましょう。

お手入れ方法

24KGPの製品は、長く使っているとホコリや皮脂などが付着して色がくすんでしまいやすい傾向にあります。とくにジュエリーやアクセサリーは肌にふれているところがくすんでしまうため、身に着けたあとは汗や皮脂を拭き取るようにしましょう。ただし、強く擦りすぎると金メッキがすり減り内側の素材が出てくることがあるため、柔らかい布でやさしく拭き取るのがポイントです。
もし汚れがひどい場合は、ぬるま湯と中性洗剤を使ってお手入れを行いましょう。スポンジでこすると金メッキが剥がれたり傷がついたりする原因となるので、使わないようにしてください。

24KGPと純金はまったくの別物

上述したように、24KGPと純金はまったくの別物です。わずかに純金を使用しているため見た目こそよく似ていますが、24KGPは純金としての価値はほとんどありません。しかし、ブランド製品はブランドとしての価値がつくことも。資産保全のために金製品を保有する際は、24KGPなのか純金なのかをしっかりと見極めて保有する必要があるといえるでしょう。見た目では見分けるのが難しいという場合は、今回ご紹介した純金と24KGPの見分け方をご参考にしてください。