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Diamond
ダイヤモンドには、現在は多彩なカッティングがあります。しかし、婚約指輪・結婚指輪を作ることになったときには、ラウンドブリリアントカットを選ぶ方が多いのではないでしょうか。ラウンドブリリアントカットが支持される理由には、確立された美しく強い輝きがあります。その秘密を知って、婚約指輪・結婚指輪選びの参考にしましょう。
そこで今回は、ラウンドブリリアントカットの特徴をはじめ、見え方に影響するパーツや種類などをご紹介するのでぜひチェックしてみてください。
ラウンドブリリアントカットは、ダイヤモンドの代表的なカッティングです。石を上から見れば円形で、横から見ると三角の上に台形が乗った形となり、そこにたくさんの平面が切り取られています。この独特のカッティングは、ダイヤモンドといわれるとかなりの方が思い付くのではないでしょうか。
ラウンドブリリアントカットは、17世紀の終わりにベネチアの職人が考案したものが元となり、20世紀の初めにベルギーで確立したという経緯があります。ダイヤモンドはカッティングしなければ美しい輝きを放てませんが、その輝きを理想的なまでに高めたのがラウンドブリリアントカットだとされているのです。ダイヤモンドに鑑定書が付く基準には4Cというものがありますが、そのうちのひとつである「カット」で認められるのはラウンドブリリアントカットだけです。ダイヤモンドに鑑定書が欲しいなら、カッティングは一択になるのです。
そもそもなぜ「ラウンドブリリアントカット」と呼ばれているのかというと、ラウンドブリリアントカットのラウンドとは、ダイヤモンドのテーブルといわれる上部の平らな部分と、その周りを囲むスターファセット、ベゼルファセット、アッパーガードルファセットという切子の平面が丸い形を構成することからそう呼ばれています。
ブリリアントは輝きのことで、このたくさんの切子面から光を取り込み、ダイヤモンドの中で屈折させ反射させることによって、ほかの宝石には真似のできない輝きを得るのです。
以下では、ラウンドブリリアントカットの特徴をより詳しくご紹介します。
ラウンドブリリアントカットは、まず中央部分を丸くカットしてそこを中心に放射状を描きながらカットしていきます。基本の切子面は全部で58面にもなりますが、144面というさらに細かいカッティングがなされるものもあります。
ブリリアンカットには、ラウンド以外にも楕円形のオーバルや四角形のオールドマインなど複数の種類があります。ラウンドはそのなかでも、特に原石の切り出し率が高いのですが、そこまでしなければできない正確で対称的な切子面が、鑑定書の基準になるほどの強いきらめきを生み出すのです。
58面と144面は構造が異なるため、ダイヤモンドの輝きに大きな違いが現れます。
58面のラウンドブリリアントカットはテーブル面に光を集める構造になっており、一方で144面はダイヤモンド全体が光るようカットが施された構造です。これにより、ダイヤモンドの輝きが大きく左右されるのです。
たとえば、ダイヤモンドを正面から見ると58面は中心部に強い輝きを放ちますが、144面はダイヤモンド全体が輝いて見えます。ダイヤモンドを斜めにして見た場合は、58面は光が通り抜けてしまうので輝きが弱くなるのに対し、144面はしっかりと輝きを放ちます。また、ダイヤモンドを横から見たときも同様に、58面は光が通り抜けるので暗くなってしまいますが、144面は暗くなることなく輝いて見えるのです。このように、58面と144面は構造が異なるので、ダイヤモンドの輝きが違います。
ラウンドブリリアントカットを確立させたのはベルギーの職人、マルセル・トルコフスキーです。カッティングの名門の一員でありながら数学者でもあり、ダイヤモンドの屈折や反射を光学的に計算し、ラウンドブリリアントカットの角度や切子面の形を定めました。
そんなダイヤモンドには3つの魅力的な要素があります。1つ目がダイヤモンドを正面から見たときの白い輝きのブライトネス、2つ目がダイヤモンド内で光が屈折して虹色に光るディスパージョン、そして3つ目が宝石や照明などが動くことによって内部の光がきらめくシンチレーションです。この3つの要素は、17世紀のベネチアの時点で、ダイヤモンドを円形にして58面カットを行うことで存在していました。しかし、それを理想的といわれるまでに洗練させたのが、現在のラウンドブリリアントカットなのです。
では、ラウンドブリリアントカットを施したダイヤモンドを選ぶのには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ラウンドブリリアントカットの最大のメリットが「もっとも美しい輝きを引き出せる」です。ダイヤモンドは、カットする角度がほんの少し違うだけで輝きに大きく影響します。そのため、ダイヤモンドに光をあてたときの反射や屈折率を考慮してカットしなければなりません。ラウンドブリリアントカットであれば反射や屈折率を計算して作られた構造になるので、ダイヤモンドをより一層強く輝かせることができるのです。
このほか、ラウンドブリリアントカットのメリットには「ジュエリーの選択肢が豊富」という点もあげられます。ダイヤモンドがあしらわれたジュエリーのカット方法は、ほとんどがラウンドブリリアントカットです。これはブランドや店舗を問わず、ほとんどのダイヤモンドに採用されているカット方法になるため、婚約指輪・結婚指輪をはじめ、ピアスにネックレスなどさまざまなものにラウンドブリリアントカットが施されています。美しく光り輝くダイヤモンドがあしらわれたジュエリーを好みに合わせて選べるので、選択肢が狭まってしまうことがないのはメリットといえるでしょう。
一方で、ラウンドブリリアントカットのデメリットには「ダイヤモンドの大きさ」があげられます。ラウンドブリリアントカットは、ダイヤモンドの美しい輝きを引き出すためにカットする部分が多くなり、場合によっては原石の半分以下のサイズになってしまいます。これにより、大きいサイズのダイヤモンドは希少性が高くなってしまうのです。
つまり、サイズの大きいラウンドブリリアントカットが施されたダイヤモンドは高額になってしまうということ。決してリーズナブルな価格で購入できるものではないので、満足なサイズのダイヤモンドを購入できない可能性があるという点はデメリットといえます。
ラウンドブリリアントカットが施されるダイヤモンドは、「クラウン」「ガードル」「パビリオン」の3つのパーツに大別されます。カットが少しでもずれると見え方に影響を与えてしまうので、名称も併せて覚えておくとよいでしょう。
クラウンはダイヤモンドの上部にあたり、王冠のような見た目をしている部分です。このクラウンは、カットする角度によってダイヤモンドの見た目に大きく影響します。
ガードルはクラウンの下に位置しており、ダイヤモンドを正面から見たときの「縁」の部分にあたります。ダイヤモンドを婚約指輪・結婚指輪などのジュエリーの枠にセットする際に固定する部分がガードルになりますが、厚みによって輝きだけでなく、傷にも影響します。
ダイヤモンドは硬いので「傷がつかない」とイメージされがちですが、実は割れたり欠けたりするもの。この割れや欠けを防ぐ役割を担っているのが、ガードルです。ある程度の厚みを出すことによって割れや欠けを防くことができますが、厚すぎるとダイヤモンドの輝きに影響を与えてしまいます。とはいえ、薄すぎるとダイヤモンドが傷つきやすくなってしまうので、ガードルはカットにおいて非常に重要なポイントといえます。
パビリオンは、ダイヤモンドを横から見たときにガードルの下に位置する部分です。このパビリオンが深すぎると入射した光がうまく反射されず、パビリオン側から外に漏れてしまうため輝きが少なくなってしまいます。また、深すぎるとネイルヘッドと呼ばれる現象が発生するので、ダイヤモンドの中心が黒く見えてしまいます。
反対に、浅すぎる場合もパビリオン側から外に漏れてしまう量が多くなってしまうので、ダイヤモンドの輝きが少なくなってしまうのです。パビリオンもガードルと同じく、ダイヤモンドの輝きに大きく影響する部分になるので、カットにおいて非常に重要なポイントといえます。
ブリリアントカットは、ラウンドだけではありません。ほかにもいくつか種類があるため、ここでは代表的なブリリアンカットを4つピックアップしてご紹介します。
ハートシェイプ・ブリリアントカットは、名前にあるとおりハートの形にカットしたダイヤモンドです。カットする部分が多く、かつマックルと呼ばれる原石でしかカットすることができません。そのため、ハートシェイプ・ブリリアントカットは希少性が高いのが特徴です。
マーキーズ・ブリリアントカットは、両端を尖った形にカットしたダイヤモンドです。大きさ自体はさほど大きくはありませんが、ダイヤモンドが強い輝きを放つので存在感があるのが特徴。また、マーキーズ・ブリリアントカットの独特な形状を活かし、花弁などのデザインにも用いられています。
オーバル・ブリリアントカットは、楕円形にカットしたダイヤモンドです。ラウンドブリリアントカットの次に定番のカット方法で、ジュエリーの選択肢が豊富なためさまざまなアクセサリーでダイヤモンドの美しさを楽しむことができます。また、オーバル・ブリリアントカットはダイヤモンド以外にも、ルビーやサファイヤなどの宝石にも用いられているカット方法です。
ペアシェイプ・ブリリアントカットは、涙のような形をしているため別名「ティアドロップ」とも呼ばれています。縦横の長さの比率によって雰囲気が変わるため、さまざまな表情を楽しめるのが特徴です。また、ペアシェイプ・ブリリアントカットはその独特な形状で、指を細く見せる効果も期待できます。
ラウンドブリリアントカットは、オーソドックスでありながら根強い人気を持つダイヤモンドのカッティングです。そのため、婚約指輪・結婚指輪を作る際にも多くの方に選ばれています。ダイヤモンドはカラットやカラーも大切ですが、輝きも大きくものをいうためカット方法にも着目して選ぶことがおすすめです。
ダイヤモンドのカッティングはラウンドブリリアントカットばかりではありませんが、婚約指輪・結婚指輪などに選ぶものは自分が納得できるような輝きのダイヤモンドを選びたいもの。
後悔のないダイヤモンドを選ぶためにも、実際に店舗に足を運んでカッティングによるきらめき方の違いを確かめてみてはいかがでしょうか。
なお、ダイヤモンドについては以下の記事でも詳しくご紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
ダイヤモンドの「カラット」って何?その意味と輝きとの関係性についてご紹介
ダイヤモンドの「鑑定書」とは?品質評価がわかる鑑定書の概要と見方について
ビジュピコ(BIJOUPIKO)のラウンドダイヤモンド
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